Bではじまる悪い言葉(2)
2013.06.10 Mon



Bではじまる悪い言葉(2)
前からの続きです。前の話はコチラ。


Bからはじまる悪い言葉(B-Word)って言ったら、普通は、boy じゃなくて、「あれのこと」です。ほら、あれ。よく映画に出てくる「son of a XXXXX」のXXXXX。
僕は口にしたこと一度もないけど、小学校のとき、タイラーが、女の先生に、授業中、面と向かって、このB-wordを言い、大変な騒動(そうどう)になった「あの言葉」。
タイラーは、先生から見たら、ものすごく悪い生徒なんだけど、みんなの間では、人気モノ。「番長」とか「悪の帝王」って感じ。子分を何人も引き連れてる。タイラー軍団。そこには、かなりの上下関係がある。タイラーの身体は、子分たちより小さいんだけど、彼には、みなぎるパワーってもんがある。口も達者(たっしゃ)だし、行動力もある。

・・・まあ、(先生から見たら)、悪い方向での・・・だったりするんだけれど。

なぜかは知らないが、タイラーは、僕に、最初からとても感じ良かった。僕も、タイラーのこと、結構、気に入ってる。いっしょにプロジェクトをやったこともある。ふだんは、僕は僕のグループで、タイラーはタイラーのグループでやってたんだけど、あるとき、タイラーから「組んでくれ。」って頼まれたんだ。(たぶん、タイラーに、次のプロジェクトでどうしてもAを取らなきゃいけない事情があったんだと思う。たとえば、親に約束したとか。)僕はOKした。これには、先生もみんなも、かなり驚いていた。クラス一悪い子(タイラー)と、クラス一真面目な子(僕)がプロジェクトを組んだわけだから。あり得ないだろうって。

グループ・プロジェクトは、だれと組むかも結構大事。僕と組めば、Aが確定だ(僕は、A評価以外、取ったことがない)。だから「一緒にやってくれ。」っていう申し込みがあちこちから来る。僕はたいてい僕の仲良しグループの中から、ローテーションで選んで組む。でも、このときは、それらを全て断って、タイラーと組んだ。タイラーは、「悪の帝王」だけど、「勉強はできない」。だから、「えっ!なんで?オレ達を断って、タイラーと組むわけ?」って、言ってきたヤツもいたほど。でも、タイラーは、ある種、天才っていうか、頭がいい。だからなのか、話が早くて、やりやすい面もある。
ある日の授業中のこと(僕が小学校6年のときの話)。
先生(金曜日だけ教えてる、女性の先生)が、ホワイトボードに字を書いて説明してたとき、タイラーは、何と、先生の背中に、消しゴムを投げつけたんだ。もちろん、みんな見てた。みんなちょっと笑った。
先生はふり向いた。だれも、「タイラーがやった。」って先生に言いつけたりはしなかった。
でも、先生は、タイラーがやったってわかったし、タイラーもそれを認めた。
で、先生は、タイラーに、

悪いことをしたら、オフィス送り(校長先生や副校長先生に、特別室で、たっぷりしかられて、反省文を書かされたりするのが、オフィスだ)にされる。先生のここでの発言は、あたり前。従うのが、普通。
ところが、タイラーときたら、このオフィス行き命令に対して、











先生は、みるみるうちに、トマトみたいに

これだけ聞くと、タイラーが異常に聞こえちゃうかもしれないけれど、でも、まあ、何と言うか、こうなるには、理由もあって・・・僕には、タイラーをかばいたい気持ちもある(もちろん、だからといって、タイラーの言動は許されることじゃないんだけど)。僕は優等生タイプで、その先生からも可愛がられていたし、先生に向かっては言いにくいんだけど・・・・、その先生は(金曜日だけの先生なんだけど)、クラス運営がうまくいってなくて・・・。クラスのほとんどの生徒から、かなり嫌われていた。優等生タイプの女の子達(学校の先生や、別の高校の校長先生の子ども達)でさえ、その先生の宿題を、ボイコットし始めていたくらいだから、相当の状況だってわかってもらえると思う。たぶん、その先生の宿題を最後まで全部やったのは、僕ひとりだったんじゃないかな。僕はクソ真面目なタイプだし、宿題は全部やる性格だから。
でも、友だちのトレなんか、「Fuxxing B(先生のこと)が、金曜日に、意味のない、それでいて異常な量の宿題を出しやがるもんだから、土日が全部ぶっつぶれるじゃないか。これじゃ、他のことができない。どうしてくれるんだ!」って息巻いていた。トレも真面目なタイプで、ブツブツ言いながらも、宿題はやってる方だった。それだけに言いたかったんだと思う。・・・まあ、気持ちは、・・・わからなくもない。

小学校でいろいろな先生にお世話になったけど、生徒側がここまで嫌ったのは、この先生だけだったように思う。「悪い先生」とか、「ズルイ先生」とかではない。先生になってピカピカの一年目。ものすごくまじめにやってた。・・・ちょっと一生懸命過ぎるくらい。僕たち生徒とペースが合っていなかったんだと思う。この先生は、一年で終わりになって、翌年、契約が更新されなかった。先生にとって、とてもツライ一年だったと思う。
B-Word というと、このときのタイラーを思い出す。

6年の最後になって、今までにやったプロジェクトが先生から返された。いっしょにやった場合、共有財産だ。
タイラーが、僕に、おずおずと、「これ、僕がもらってもいいかな。記念にしたいんだ。A評価とれたヤツだし。」って、二人でやったプロジェクトを指差して言ってきた。僕は、もちろんOKした。僕は、タイラーがそんなことを言い出してくれて、ちょっとうれしかった。

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Category: 英語学習
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