高校から大学へ向けての数学の勉強その他

2014.11.26 Wed

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高校から大学にかけての数学の勉強その他

リベンジさんから次のコメントをいただきました。

大学生活をエンジョイなさっているようで、なによりです。ところで、お願いなのですが、以前のブログ記事で、「このことについては、後で書きます。」というような言い方で、終わっている記事がかなりあります。今も、お忙しいとは思いますが、できましたら、高校生活のことも書き加えていただきたいのですが。翔くんの本を買いましたので、そこに書かれていない内容だけでいいです。と、言いますのも、息子がカリフォルニアの8年生で、数学だけ、今、Precalculusを勉強しています。そういった子はこちらには多いと思うので、将来どんな機会があるのか、そのためにできる準備をしたいです。カナダの話でも、陸続きですし、結構参考になっています。


コメントありがとうございます。時間が足りなくて、書こうと思っているんだけれど書いてないこと、紹介しようと思っていて紹介できていないことなど、ものすご~~~~~くたくさんあります。すみません。


個別にお返事することは、ちょっと無理な状況なんですが、リベンジさんのように、知りたいことや状況などを公開メールで書いて頂けたら、(ああ、これを書いたらみんなの役に立つかも・・・って思えたら)、時間がとれたときに(すぐには、無理なんですが)、ブログの本文中にて、できるだけ、お返事したいなと、思ってはいます。

さて、本題ここから。

8年生でPreCalculusとのこと。おめでとうございます。僕と似てますね。

数学は、英語(国語)より、ズンズン進みやすい科目なので(っていうか、あまりにスローペースで分かり切った問題ばかりやらされるのは、ツライというか、ものすごく悲しくなりますよね)コンテスト数学などの、ちょっとヒネッた問題を楽しみつつ、教科書レベルはドンドン先へ進んだらいいと思います!中学生くらいで、高校数学や、大学数学をやることは、全く問題ないし、できる子にはそれくらいやらせてあげた方がいいと思います。ヒネッた問題はウ~ンウ~ンと考えるのが楽しいし、先へ進むのも新しいことを知る楽しみを味わえるので、どちらもいいことだと思います。

北米だけじゃなくて、日本にも、ドンドン先へ進める子(進みたい子)はたくさんいると思います。母さんから聞いた話だけど、母さんの同級生の中に、中3のころには、もう、日本の大学入試問題を楽々解いてた人がいたそうです。そういう人は、実は、けっこう多いんじゃないかなって僕は思ってます。ちなみにその人は、(飛び級がないから18歳になってから)東大理三に入り、今は、ある大学の教授で、いろいろな研究をしているそうです。中学生でも、トップ大学に合格できる実力のある生徒はたくさんいるんじゃないかって思います。


話をもどして、とりあえず、ポイントだけ書くと、
(1)教科書レベルは軽過ぎるだろうから、コンテスト用数学問題(ちょっとヒネッた問題)をウ~ンウ~ンと楽しんでやる。

(また、もし、場所的に参加できるのであれば、上の学年の数学コンテストを受けるといいと思います!田舎に住んでいる場合、なかなか参加できないかもしれませんが、都会に住んでいるのなら、ぜひ受けるべきです。ワクワクするだけじゃなくて、いいことがあるかもしれません。大学入試においても、有名なコンテスト優勝者とかだったりすると、すごくプラスに評価されると思います。)

(2)教科書レベルの数学は、ドンドン先へ進む。

(3)Student AidePeer Tutoringの経験を積んでおく。

(僕もやりました。特に、北米では、「人に教える」という経験をしておくことが、とても重要です。自分の勉強だけやってちゃダメで、やはり人の手助けをしてあげることが大事。僕が今やっているのは、RAだけど、大学2年で数学のTAをやってる先輩もいる。大学1年でRAは他に聞かないけど、大学2年でTAというのも、あまり聞かない話。TAやるとき、Student AideやPeer Tutoringの経験は役に立つと思う)。

(4)Calculusをサクサク終わらせて、AP(AB)、AP(BC)も終わらせる。
 AP=Advanced Placement   

(5)APは勉強するだけじゃなく、Examも受けて、5を取っておく。
Advanced Placement (Wiki)

(6)Coursera(無料)でピッタリな大学講義をとって好きに勉強する。数学だけじゃなくて、興味のおもむくままに、好きな講義を好きなだけ聴く。
Coursera

(僕は、13歳のころ、高校の数学の先生に、大学の「数学」の講義を聞いてみるようにって言われて、Courseraをススメられた。それでのぞいてみたら、実にいろいろなコースがあることがわかった。で、結局、数学じゃなくて、アイビーリーグの大学の教授の「天文学」の講義をちょっと聴いたんだ。高校にはない科目で、興味をそそられたから。コースのとちゅうで、教授が東京に出張して、オフ会が東京で開かれるっていうメールが来た。そんなメールが来るくらいだから、実は、東京にいる人で、Courseraを聴いている人って、けっこう多いんじゃないかなって思った。ネットに接続できるなら、世界中のどこからでも、無料で、講義を受けられるっていうのが、スゴイ話だと思う。)

(東大はCourseraで、京大はedXでやってるって聞いたことがある。英語でやってると思う。)
edX

そもそも、これって、何の話?という方は、こちらの日本語Wikiをどうぞ。
MOOC (日本語Wiki)

(7)僕はやったことないんだけれど、スタンフォード大学のコースStanford EPGY)も有名らしいです。これは、有料。ギフティッドの子供用。
Stanford EPGY

(8)日本の大学の可能性も考えるなら、日本の通信教育教材などをやっておく

(9)物理の勉強を進める。物理と数学は両方好きという人も多いし、両方を専攻する人も結構いる。向いてるかもしれない。

(10)コンピューターサイエンスの勉強を進める。数学とコンピューターサイエンスの両方を専攻する人も結構いる。向いてるかもしれない。コンピューターの勉強はいずれにせよやっておくと良いと思う。

(13歳のころ、高校で、Business Computer Applications のコースを取って、Word、Excelに加え、PowerPoint、Publisher、Prezi、Photoshopなどを覚えた。大学では、自分の専門分野の勉強の他に、コンピューターサイエンスのコースも取るつもり。

(11)物理、コンピューターサイエンスを、APまでやっておく。

(12)統計学の勉強を進める。数学と統計学の両方を勉強する人は多い。向いてるかもしれない。僕は、大学で統計学のコースも取ってみようと思ってる。

(13)もし化学も好きなら、化学にも手を広げて、APまでやっておく。

(14)ギフティッドの先生に相談する。

(15)何らかの方法で大学にコンタクトをとり(僕の場合、ギフティッドコースの先生や、教育委員会の先生や、大学側のリクルーターによって、つまり、複数のルートで、複数の大学教授にコンタクトできた)、大学の授業を実際に受けさせてもらうという手もある。

(僕は、13歳のときに、大学で物理のオナーズの講義を、14歳のときに、大学で哲学の講義を、聴かせてもらったことがある。それぞれ違う大学。物理はSpecial Relativity 特殊相対性理論のところだった。事前に、父さんに日本語で教えてもらったり、英語でYouTubeに出てる説明を聞いたりした。それから、自分でも、その範囲の大学の物理の教科書を読んで、勉強しておいた。そういった予習をしてから、大学の講義を聞いた。ある程度予習した方が理解できて楽しめる。)

(それと、教育委員会のギフティッド・プログラムから、僕をふくむ何人かのギフティッドが、ある大学へ遊びに行って、コンピューター・サイエンスの学生達からやってる研究を見せてもらったり、教授達から話を聞くという機会を得たこともある。エンジニアリングの学生もいたと思う。motion detectorがついてて、人間が手をふると、反応して、空を飛ぶ小型ロボットを学生達が作ったということで見せてもらった。クールだぜ!って思った。Undergraduateなのに、Co-opで働いているときに自分のアイディアで商品を作るにいたり、それが実際に発売されることになったという話も聞いた。スゲー!って思った。)

(16)英語(国語)や他の科目も先へ進めるようなら、学年飛び級を考えれば良いと思うけど、もし、数学だけが大好きということなら、数学をドンドン進めて、数学だけ、大学の講義を受けられないか、大学側に相談してみるっていう手もあると思う。

(カナダの場合、ほとんどの大学が公立大学なので、そういうことは、一般的には、難しい。でも、アメリカの場合、私立大学が多いと思うので、カナダより、もっと自由がきくかもしれないって思う。)

追記:
カリフォルニア在住の方から、コメントが入っているので(下の方)、見ていただけたらと思います。Community College では、許可がもらえれば10th Gradeから単位取得可能だそうです。Kuroseさん、ありがとうございます。

(17)大学教授に相談して、大学に入る前に読んでおいた方がいい本(その分野のおススメの本)を聞くっていう方法もある。


手計算の重要さの話、AP試験を受けるべきかの話、AP試験で5がとれた後、大学に単位認定請求すべきかの話、AP数学と大学1年数学のちがい、AP試験ではなく進学した大学の単位となる(GPAカウントされる)特別数学試験の話などは、もし皆さんが興味あるのなら、また、そのうち書けたら書こうかなと思っています。でも、ちょっとマニアック過ぎる話題で、ブログを訪問してくれる人にとって興味のない話題かなあっていう気もしてる。

手計算の重要さの話は、一般的な話なので、今度、書いてみます。
つづきは、こちら。科学電卓・グラフ電卓と、手計算

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Kurose >>URL

欧米にはCommunity College System(許可がもらえれば10th Gradeから単位取得可能)やAdvanced Placement等で高校生が大学の授業を非常に受け易くなっているので今のレベルに満足せずどんどん先へ進めていけるのは魅力的ですね。大学レベルの授業は高校の授業よりも内容に厚みがあるので表層だけの勉強でありがちな単なる丸暗記等にはならず理解が深まるのが実感でき、さらに実践的な内容も含んでくるので自分が今まで全く気づかなかった世界が見えてきたり学問が実際にどう役に立っているのか知ることができたりと、レベルが適切であれば結構楽しんで学ぶことができます。(訓練のために単純化されているとはいえ、なぜ勉強していてどう役に立つのか分からないくらい基本的で抽象的な内容は人と場合によってはちょっとつらいですから(苦笑))。
それと翔君のように得意分野をどんどん伸ばしつつ、しかし一つの分野に囚われずできる限り手広くいろんな分野に挑戦するのはとても大切なことだと思います。自分のIdentityをしっかり持ち社会での役割をきちんと果たすためにも特化した専門分野を持つことは必要なのですが、結局現実ってのは「数学の世界」、「哲学の世界」などと分かれている訳ではなく現実を適切に認識するためにあえて様々な分野・層に分けているに過ぎないので、一つの分野にこだわりすぎると現実全体が捉えられなくなり多く学んでも「学問そのものの意味」がよく分からないままになったり、現実に起こる科学技術・経済・社会問題などが複雑に絡み合った大きな問題に太刀打ちできなくなったりします。
結局のところ人として幸せに充実した毎日を送る為の力を身につけることこそ学問修得の一番大きな目的であるべきだと思うので、幅広くできるだけ深い教養を身に付けておくことは複雑化する社会における問題を適切に理解し解決に導くためにも重要ですね。

Edit | 2014.11.26(Wed) 22:12:45

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