カナダの大学(3)-合格のしやすさ―質問への回答

2016.01.25 Mon

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質問を受けてから、かなりの時間がたってしまいました。少しずつ書いてて、やっと、何とかまとめました。時期がずれてしまい、すみません。もう見てないかもしれないけれど、他の人の役に立つかもしれないので、アップします。

質問への回答のつづき。カナダの高校に留学している人たちからの質問。

(質問)
カナダの高校に留学しました
(a) トロント大学に進学するには、成績など平均いくらあればいいのでしょうか?
(b) ボランティア(社会貢献)や課外活動は具体的にどのような活動をしていたのか教えてもらえますか?
(c) トロント大学・UBC・マギル大学で、合格しやすさに、ちがいはありますか?


(a)について
カナダの大学(1)-質問への回答


(b)について
一般的な話・前提の話
カナダの大学(1)-質問への回答

僕の体験・大学との関係・僕のまわりの話
高校時代の課外活動 カナダの大学(2)-質問への回答



(c)について ―カナダ・トップ3―
McGill University(マギル大学), University of British Columbia(UBC), University of Toronto(トロント大学)

僕のとき」+「体験談」+「サイエンス学部」の話なので、参考にするときは注意してください。同じ大学でも、学部などによってちがうし、年によってもちがう。どのプロビンスかでもちがう。それとカナダの高校からナダの大学へ入るときの話なので、日本の高校から入る場合は、ちがうかも。下の方に書いた数字は、それぞれの大学が発表してるもの。でも、目安にすぎない。この数字が次の年の合格を保証するわけじゃないです。

くわしいことは、自分の高校のカウンセラーの先生に聞いたり、それぞれの大学の説明会に出たり、リクルーターの人に会って質問するといいと思う。それとGrade 12になる前に考えてると思うけど、アプライする大学・学部のPrerequisite Coursesを満たしていることも必要。だいたいのことを書くので、正確なことは、それぞれの大学のウエブサイトをよく読んでください。


さて、体験にもとづく、僕のおおざっぱなイメージ

マギルは、とにかく、とにかく、高得点!が必要カナダで一番高い点数を要求するのがマギル。合否は点数で決まった。僕の知り合いに、総合的にとても優秀で、英語もフランス語もぺらぺらで、マギルにとても行きたかったんだけど、点数が足りなくて残念って人がいた。マギルの場合、(「僕がアプライした年」「カナダの高校から」「サイエンスに行く場合」の話だけど)、課外活動・社会貢献は、合否を決めるための評価の対象ではなかった。ただ、(マギルも、その他のどこでも)、スカラシップをもらうには、良い成績に加えて+さまざまな体験+リーダーシップ経験+ たくさんのエッセイ書き+レファレンス・レターが必要だった。(僕の場合、高校の校長先生や、何人かの先生が、推薦人になってくださり、また、推薦状も書いてもらえた。)

General Admission and Documentation Requirements for All Applicantsのところには、こう書いてある。Generally speaking, extracurricular activities are not significant in the admission decision, although they are an important factor in awarding certain entrance scholarships. (McGill’s Competitive Admission Processから)

前の年の合格最低点についても発表されてる。
The values listed below are the lowest grades used for admission for September 2015; grades that are equal to or better than those listed do not guarantee admission for September 2016.
Admission standards (outside QC, ON)
http://www.mcgill.ca/applying/how-we-make-decisions/minimum-grades-used-admission-previous-years/canada
Science, Biological, Biomedical and Life Sciences のところを見ると、Top 5 (5科目)が93% それからそのほか満たさないといけない条件が書いてある)


UBC全部の学部でBroad-based admissionsになってて、合否は、点数だけでは決まらない。UBC applicants need more than just gradesと言われている(アメリカの人気大学も、たぶん、こういうやり方なんじゃないかと思う)。合格に高い点数が必要なのは当然だけど、それに加えて、課外活動・社会貢献やコンテスト結果などもふくめて総合評価リーダーシップ力の高い学生が求められている気がする。だから、学校成績やプロビンシャル・イグザム(州の統一試験)でどんなに高い点数でも、ふたをあけるまで結果が予想できない。

合格最低点ではなく、目安としてハバのある数字が発表されてる。
The ranges below are not minima but recommended ranges to be considered for admission. Some programs may require higher averages than the ranges stated below.
Grades required for admissions consideration
http://you.ubc.ca/admissions/canadian-highschools/required-grades/ 
Scienceのところを見ると、mid to high 80s って書いてる)

僕の知ってるケース+感覚で言うと、UBCサイエンスの合格者(BC州からアプライ)で「90%以上」の数字をもってる人は、けっこう多い気がする(IBは別の数字)。でも、「じゃあ、89%や88%や87%や86%や85%だったら合格しないか?」というと、そういうわけじゃない。 UBCの場合、Broad-based admissionsだから、総合勝負。成績が少し下でも、課外活動がすごく良かったら、合格する可能性がある。逆に95%を超えてても、課外活動がダメ だったら、ダメな場合がある。数字は目安。だから、ちょっと低い数字でも、アプライしてみたらいいと思う。僕がアプライした年(2014年秋入学)、サイエンス学部だけじゃない、全部の学部をあわせたUBC合格者の平均は、88%だったと聞いたことがある。


トロントは、「僕がアプライした年」「カナダの高校から」「サイエンスに行く場合」の話だけど、課外活動・社会貢献は、合否を決めるための評価の対象ではなかったし、合格最低点も、カナダトップ3の中で一番低かった(上の方の学生はトップ3のどこも変わらないと思うけど、少し下の方までハバ広く受け入れてくれる感じ:学生の人数が多いからかもしれない)。(日本の高校から入る場合はちがうのかもしれないけれど、少なくとも、カナダの高校から入る場合)、トロントは国際的評価や研究レベルがとても高い一方、点数が少し低くても、合格のチャンスを得やすい。だから、もし、マギルに合格するほど「ものすごく高い点数」ではないとか、UBCに合格するほど「高い点数+たくさんの課外活動・社会貢献+リーダーシップ経験+良いコンテスト結果など」がないという場合でも、トロントはチャンスをくれるかもしれない

実際、僕の知り合いにも、UBCには合格しなかったんだけど、トロントには合格したという人がいる。ただ、広く受け入れてくれる分、入ってからのサバイバルが、かなり厳しいと聞く。入ってから、死ぬ気!で勉強しないとヤバいと思う(まあ、入ってから必死!の努力が必要なのは、マギルもUBCも同じ。まわりは勉強が得意な人ばかりだから)。

合格最低点ではなく、目安としてハバのある数字が発表されてる。
Please note that admission grade ranges are approximate, and can change from one year to the next. To be competitive for admission we recommend students have a minimum average of 80 per cent.
Admission Grade Ranges
http://www.artsci.utoronto.ca/futurestudents/admissions/guidance/grades
Life Sciencesのところを見ると、low to mid 80sって書いてある。)



BusinessやCommerceをねらう場合(僕がアプライしたサイエンスじゃないので、実体験じゃなくて、友だちから聞いた話)

UBC以外のカナダのたくさんの大学が、Broad-based admissionsにしてて、Supplemental Application Formが必要(成績に加えて、課外活動というか、いろいろなリーダーシップ経験が必要)だと聞いた。SFUも、トロントもそうだったと思う。興味ある人は、自分で大学のウエブサイトを調べてみてください。Business や Commerceの場合、コミュニケーション力リーダーシップ力が大事。だから、課外活動も、リーダーシップ力や、コミュニケーション力、ビジネスの世界への情熱をうったえるようなものを中心にがんばるといい。そういう力をつけることが、将来にもつながるってことなんだと思う。



カナダの他の大学
上に書いた、いわゆるカナダ・トップ3のほかに、カナダにどんな大学があるか、ちょっとだけ紹介。

上の3つの大学のほか僕がアプライ・合格したSFU(Simon Fraser University)UVic(University of Victoria)。どちらもすばらしい大学。SFUは、Maclean'sのランキングComprehensive部門でたいてい毎年カナダ1位。UVicは、カナダ2位か3位。1位だったこともある。(どちらも、学生の人数が上の3つの大学より少なく、スカラシップなどをふくめ大学全体に温かみがあり、学生からの満足度も高い大学と聞く。僕の高校時代のクラスメートや知り合いの中にも、この2つの大学から大きなスカラシップをもらい進学した人たちがいる)。

それと、僕はアプライしなかったけど、University of WaterlooUniversity of AlbertaMcMaster UniversityQueen’s Universityなども、とても有名で高い評価を得ている大学。僕のカナダでのおじさんみたいな人は、U of A (University of Alberta)とWaterloo (University of Waterloo)でPh.Dをとり、McGill Universityでマスターをとり、カナダ政府で働いている。全部スカラシップだったみたい。Waterlooは、2016年Maclean'sのランキング、Comprehensive部門のカナダ2位。

Waterlooは、特にコンピューター・サイエンスや数学などの分野で有名(この分野でカナダ・トップとよく言われる)・世界的評価も高い(カナダの大学からマイクロソフト社に入社する場合、Waterlooから行くことが多いらしい。ビル・ゲイツがスカウトに来るってうわさも)。結局、僕はアプライしなかったんだけれど、かなり興味のあった大学。Waterlooが出してる数学問題集を使ったことあったし。ウエブサイトをのぞいたこともある。アプライする場合、どうしてWaterlooに来たいのかなど、いろいろくわしくこたえる形になってた。「どうしてもWaterlooで勉強したい!」という学生を合格させようとしているって感じた。高3のとき、リクルーターの方にも会った。ものすごく感じ良かった。最近は、コンピューター・サイエンスや数学以外の分野(たとえば生物系の分野など)にも、かなり力を入れているらしい。



つけ加え

成績が足りなかったり、条件を満たしてなくて合格できない場合でも、あきらめる必要はない!

まずはカレッジ(や他の大学)など入りやすいところへ進学し、そこでがんばり、条件を整えてからトランスファーするという手がある。これは、わりと有名なやり方で、カナダ人は時々やってる。(そのほか、大学の別の学部に入り、そこから行きたい学部にトランスファーするとか―学部トランスファーは3人知ってる)。いったんカレッジに入り、そこからトランスファーでUBCバンクーバーに入った人も3人知ってる。カレッジは大学より学費が安いので学費節約になるし、入学スカラシップのチャンスも2倍になると聞いた。もちろん、こういった方法をとる場合、カレッジなどで、すごくがんばり、良い成績をとることが必要。

BC州でいうと、たとえば:
Langara College (僕の高校からもLangaraに行った生徒たちがいる。ここは、大学へのトランスファーねらいでもけっこう有名なんだと思うLangara at a Glance UBC Faculty of Science UBC Faculty of Commerce Simon Fraser University Admission Requirements)や、Douglas College(僕の知り合いに、Douglas CollegeからのトランスファーでUBCに来た人が2人いる UBC transfer SFU transfer )。これらは、大学ねらいだけじゃなくて、手に技術をつけることができる学校としても有名。それと、CollegeじゃなくてUniversityだけど、UFV(University of the Fraser Valley Program Plans)もある。少人数でていねいな教育をしていると聞いたことがある。Capilano UniversityShowcase Capilano University )の名もよく聞く(トランスファーで有名な学校というのとはちがうかもしれないけれど、CapilanoからUBCに来た人を1人知ってる)。
UBCのDegreeねらいとしては、UBC Vantage Collegeも有名 A new destination for international students。他にもいろいろあると思う。
手に技術をつけるという意味でかなり人気の高い学校としては、BCIT(British Columbia Institute of Technology)がある。Why international students choose BCIT UBCとパートナーを組んでるBiotechnologyのコースもある。


それと、ほかに時々聞くのが、Upgradingっていうやりかた:
(高校を出てから高校時代の成績を良くする方法。高校卒業に失敗した場合でも使える。それと、高校時代の成績が悪い場合だけじゃなくて、自分の入りたい大学・学部のPrerequisite Coursesをやってなかった場合にそれを満たすためにも使える―足りないコースが1つくらいだったら、サマースクールに行ってそれを満たすという方法もある。実際、そうやってた人を知ってる。)

(A)Upgradingには2つ方法があって、ひとつは、地元のSchool DistrictがオファーしているContinuing Education (大人向けの教育:18歳から大人)に入り、高校を卒業したり、成績を良くしたり、足りない単位を取ったりして、それから大学やカレッジにアプライするという方法。あるSchool DistrictのWho Can Enroll?のところを見てみたら、”Our classes are intended to serve adults. People who are 17 years and older may register for Continuing Education courses.”って書かれてた。17歳以上ならいいみたい。ただ、僕のまわりでこの方法で成績を良くして大学へ入った人はみなカナダ人だったので、international studentsもできる方法なのかどうかは知らない。Q&Aには特に条件は書いてなかった。

(B)Upgradingのもうひとつの方法は、School Districtがオファーするコースじゃなくて、カレッジや大学(public post-secondary)などで、Adult Upgrading Programを受ける (高校単位のUpgradingをする)方法
If you do not have the right high school courses or need to raise your grades to enter a university program, you may need to look into upgrading options. たとえばUpgrading at UFV たくさんのカレッジなどに、このプログラムがある。



カレッジからのトランスファーとか、高校時代の成績のUpgradingがあることでもわかるように、カナダはやり直しがきくというか、自分のペースで好きに進めばいい社会。だからなのか、カナダの大学は、僕みたいな若いのだけじゃなくて、年をとってから入学する人もけっこう多い。去年の秋、65歳で、UBCの1年生として入学した人もいて、話題になってた。CBCnews 僕の経験でも、僕の親より年配って感じの学生が何人かいたコースがあった。60歳くらいの人が学生として僕と同じクラスだったこともある。

Gap yearをとってあちこち旅行をしてから大学へ入ったり、しばらく働いて学費を稼いでから大学へ入ったり、長い間全然別のことをしててそれから大学へ入るっていうことなど、よくある。大学に入ってからも、とちゅうで休んで他の国へ行ったり、働いたりしてからまた大学へ戻ってくるというケースもある。フルタイムの学生のほかに、パートタイムの学生もいる。みんな、それぞれのペースで、いろいろ好きにやってる。

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Re: No title

名無し さん へ
役に立って良かったです!それと、コメントでそのことを教えてくれて、ありがとう!
もしできたら、次からは、てきとーな名前でいいので、ハンドルネーム入れてくれるとうれしいです。

Edit | 2016.04.04(Mon) 04:06:57

名無しさん >>URL

No title

今年からカナダに進学予定の者です。
貴重なご意見を有難う御座いました!
Transferに関して、大変参考になりました!

Edit | 2016.04.03(Sun) 10:01:17

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Re: No title

うり坊 さん へ

はじめまして。
うーん。よくわからないです。

Edit | 2016.02.07(Sun) 15:28:35

うり坊 >>URL

No title

初めまして。
翔さんは写真記憶を持っていますか?

Edit | 2016.02.04(Thu) 23:40:04

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僕の本が出ました。いつも応援ありがとうございます。これからも頑張ります!「ザ・ギフティッド」  

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プロフィール

大川翔

Author:大川翔
2014年6月、14歳でカナダの公立高校卒業(数学は4学年:AP Calculus 評価5、他は3学年飛び級)。同年9月に大学入学。2015年1月、カナダ政府からカナダ総督アカデミック・メダル賞を受賞。同年4月、大学1年終了。2016年4月、大学2年修了。同年9月からは、大学3年生。

0歳から5歳まで日本の保育園で育ち、5歳半の時に、両親の仕事の都合でカナダに来ました。時々、日本に帰国してます。僕の『極楽カナダ生活』をブログに記そうと思います。

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